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このトーテムポールに登りながら確認できているのは

クジラやクマ、カラスなどの様々な動物の彫刻。

それぞれ表情が違い同じ顔はない。

反対側にも回って見たが、やはりそれぞれ違う。

しかも、自分の気持ちとシンクロしているかのように

心の底から楽しそうに感じる表情が一つもない。
考えてみると、自然界で生きていくということは
常に緊張の連続で、そんな余裕などないのかもしれない。


彫がある分だけ、凹凸が手や足の置き場になり、

楽々と登れるが、先端までどの程度あるのか、

平らなのか、鋭利なのか皆目見当がつかない。

 

口に巾着をくわえ、自分の視界にあるのは彫刻と両手。

この塔に登り始めてから、この手の甲を覆うように、

とても人間のものとは思えない体毛が伸び始めてきた。
いよいよ変貌を遂げるのか!?

 


だとしたらまずいことになった。

あの狼がいうように、本当に自分が狼の一族ならば

四つ足になった瞬間に、このポールから落下してしまうだろう。

確かに視覚も嗅覚も研ぎ澄まされてきた。

しかし、今は勘弁願いたい。

 

とうとう日も暮れてしまったが、夜目は利く。

交互に動いている両腕の体毛が
何故か満月に照らされ、黒光りしている。

      20年4月29日(火) てんくうの滝

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