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みどりさん…
彼女は標高1,500メートルのこの地を訪れる人間の中で
唯一この僕が見えてしまった人。
彼女が初めてここを訪れ
高山の日差しを避け木の下でしゃがみこんでいる時、
偶然僕が視界に入ってきたようだ。

どの世界にも、偶然というものに意味のないものはない。
その偶然に深く共鳴しあえた出会いは
永遠性という大きな意味を持つことを知った瞬間だった。
 
過ごしやすい季節、僕の寝床は蕗の葉裏のハンモッグ。
朝靄の立ち込める冷たい空気が鼻腔を刺激し、
震えながらグズグズ起き上がることもあれば、
水辺に降りるカモの「ナンバン」達の羽から流れくる風音が耳元を揺らし
目覚めることもある。
「ナンバン」とは僕がつけた呼び名。
ここに住む動物たちはすべてニックネームで呼んでいる。
「ナンバン」には時々背中に乗せてもらい空中散歩をせがむ。
振り落とされないよう蔓を銜えてもらうが
握力が抜けると振り落とされそうになり、スリル満点。
                                              つづく    
       蕗の葉下の住人   20年10月10日(金)
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