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狩野川上流に近い対岸だった。


麦藁帽子のおじさんが、

エンジン付きの草刈り機で草を刈っていた。

やがて田んぼ一枚くらいの広さの草が刈られ、

おじさんはいつの間にか姿を消していた。

 

次に目にした光景。


草の刈られた場所で薄茶色がかった鳥が、

ふたまわり以上大きいカラスを相手に戦っている。

戦うというより、威嚇しては羽で一部分の地面を被い、

何かを守ろうとしている絵柄。

すぐに巣を守っている親鳥だとわかった。

必死さが、対岸にいる自分にも伝わってきた。

 

やがてカラスがもう一羽、一羽と順番にやってきて、

三羽と戦わなければならない窮地に陥った。

それでも諦めず、巣を守ろうと必死な親鳥。

しかしカラスも賢い。一羽が親鳥を威嚇している隙に

もう一羽が卵を口に銜え去ってしまった。

20分ほどの格闘の末、巣の卵を全て持っていかれてしまった様だ。

親鳥にとっては最悪の結末。


TVでしか観たことのない自然界の食物連鎖

卵でなく、雛であったならば目を覆っていたのかも?


こちらの気持ちが通じたのか、

事件直後、カラスがトンビに追われているシーンを見た。

 

人間の手が加わってしまったために起きた事件。

今日あの草を刈らなければ、卵は無事に孵っていたかもしれない。

卵を守ろうとする親鳥と、腹を空かし卵を狙っているカラス。

しかし、自然界の摂理とはこういうことであって

毎分、毎秒、どこかで必ず起きている光景なのだと

改めて感じた。「もし」はない。
おじさんにも罪はない。

 

その後、地元の人に話を聞いた。

草を刈った方…電力会社を定年退職後、 この田舎で暮らしている人。

親鳥羽の先に白い模様があった。聞いても鳥の名はわからない。

 

親鳥があそこで卵を産んだのも

おじさんが草を刈ったのも偶然。

おじさんがあの卵に気づかなかったのならば、

踏み潰されなかったのも偶然。

今日ここで一連の出来事と、それを目撃した偶然。


自分が書きとめることによって意味を帯びてくる。

   アダオブヘアー 小澤利雄 20年5月15日(木)

実は・・・「こらーっ!!」 って大声出したり、石を投げて見たものの、
      川の半分までしかとどきませんでした。
    

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